口うるさい義母とマイペースな夫に不満が募る靖子さん

ただ、金銭面で助けてもらえるとはいえ、靖子さんにとって義母は苦手な存在でした。優しい面もあるのですが、おせっかいが過ぎて、心の声をそのまま口に出してしまうような人だからです。相手の気持ちを考えず何にでも意見を言ってくるので、靖子さんも以前からずいぶん傷つけられたと言います。

また、義母は息子3人を一流大学に入学させるような教育熱心な面があり、それは子が大人になって結婚をした後でも変わりません。小さい子どもの時と同じように、夫や靖子さんに口出しをしてきます。

そして、義母は口では「息子夫婦が困っているのだから、手を差しのべるのは当然のことよ」と言いますが、裏では「靖子さんからは感謝の気持ち伝わってこない!」と言ってヘソを曲げています。

他にも、義母からは「仕事をゆっくりと探すのはよいけれど、無職なのは変わりがないから子どもの学校は私立から公立に変えたら?」と提案されることもありました。「名門の私立小学校に入学させるのが、どれほど大変だったと思ってるの……?」と靖子さんは義母の言葉が許せません。せっかく小学校でできた友達もいるので、お金の問題はあるにせよ、最終的には子どもの気持ちを優先したいと靖子さんは考えていたのです。

そんな状況の中、靖子さんも相当焦っていたのでしょう。夫と顔を合わせては「早く仕事を見つけてほしい」とお願いするようになりました。しかし、前職で専門的な仕事をしていた旦那さんは仕事へのこだわりもあり、「取りあえずで仕事を選ぶのは嫌だ」と言います。

生活が大変なこと、そして義母と靖子さんとの関係性はあまり考慮せず、あくまで自分の好きな仕事を探そうとする夫にモヤモヤが募る靖子さん。しかもお給料の高さではなく“自分がやりたい仕事かどうか”ばかり重視している態度が、ますます靖子さんを不安にさせました。

「義両親との同居は一時的なものにしたいのに……。一刻も早くこの家を出たい!」

この時、靖子さんの不満は既に最高潮に達していました。

●夫婦の言い争いは激しくなるばかり。義母との関係はどうなったのでしょうか? 後編【「義母との同居が苦痛な妻」と「マイペースすぎる無職の夫」が、壮絶な夫婦喧嘩の末にたどり着いた結論は…】で詳説します。

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