趣味を掘り下げてたどり着いた、一般社団法人での活動

金子さんは現在、NPO法人以外にももう1つ「居場所」と言える団体に所属しています。それは一般社団法人です。

きっかけはマラソンが好きな気持ちを掘り下げたことにありました。金子さんはとにかく走ることが好きで、若い頃はマラソンの記録を塗り替えることを目標にしていましたが、年齢を重ねるとだんだん記録に伸び悩むようになりました。

「それなら記録よりも楽しむことを第一義にしよう!」

そう思い始めて見つけたのが、「トレイルランニング」です。山の中を走り時間を競い合うスポーツで、自然の中を走るので解放感があるのだそうです。

この競技の主催者に「日本山岳スポーツ協会」という一般財団法人があります。ここでも大会に参加するうちにスタッフの方から誘われ、運営側としても活躍するようになりました。チャリティーマラソン大会での経験があったので、運営スキルが身についていたのかもしれません。

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こうしてNPO法人と一般財団法人で活動を始められた金子さん。50歳で銀行を退職する形となり、本業は本業で関連会社での新しい仕事が始まることになりましたが、担当業務はかつての法人を相手にしていた時とは全く異なる内容でした。

●プライベートでの2つ活動に加え、新たな仕事もスタートさせた金子さん。現役時代と全く異なる業務で工夫したこととは? また、理想のセカンドキャリアに向けて備えた内容とは? 後編【理想のセカンドキャリアを見つけた64歳・元銀行員が語る「定年後への備え方」】で詳説します。