今回ご紹介する金子さんは、大手銀行に新卒で入社して各支店勤務を経験後、27歳の時に海外勤務になり、44歳半ばで帰国された方です。

大手銀行では平均的な企業と比較してキャリアの節目が早く、50歳で退職して子会社や関連会社、または別会社に移る人が多いようです。ですから、金子さんが帰国した44歳と言えば、退職後の道が視野に入ってくる年齢でした。一般企業で言えば55歳の役職定年の直前にあたる時期かもしれません。

現在では幸せなセカンドキャリアを築いている金子さんが、この悩みの多い時期に何を感じ、どう行動されていたかを見ていきましょう。

キャリアの節目で見つけた「あるチラシ」

金子さんは海外から帰国後、「自分が持っている知識、経験がその後もずっと活かせるように、何か考えなくてはいけないな」と思い始めたそうです。そのため、当面は関連会社への道を選択して、働きながら具体的なことを考えることにしました。

そんな中で、かねてより海外支援に関心があったことから、ナイロビのスラム支援をしている獣医師の講演会を見つけたので行ってみることに。その講演会場で偶然、「ワールドランナーズ・ジャパン」という組織が「チャリティーマラソン大会」をしているというチラシを見つけます。

なぜ目に付いたかと言えば、金子さんは昔から走ることが好きで、マラソン大会にも多く出場していたからです。

「自分が好きなマラソンの分野でのチャリティー活動か」

興味が湧いて、チラシを持ち帰ることにしました。