20年を経て「地元密着型金融機関のモデルケース」を目指す

集客手段としては種類が多く、手が込んでいるようにも見えるが、嘉瀬氏の考える「地域貢献」においては、顧客への金融教育も大きなピースなのだという。「せっかくお金を稼いでも、金融知識がないばかりにリスクの高過ぎる商品を買ってしまう。お金の知識を得る場所・機会の提供は、三条証券のころからやりたかったことでした」。正しい知識が身に付けば、資産形成の必要性や相応しい投資先も自然と理解できる。実際、既顧客向けのセミナーで、投信の買い付けに至ったケースも少なくないという。

「ひふみ投信」で知られるレオス・キャピタルワークスの代表、
藤野英人氏をゲストに迎えた既存顧客向けセミナー

地元への貢献にこだわり、20年以上走り続けてきたFPM。「日本一社長の多い町」だからやってこられた、と謙遜するが、「信頼にあぐらをかかなければ、顧客の信頼は獲得できるという手応えは確実にあります。まずは『交通事故に遭ってしまったが、お互いFPMに頼んでいたので円満に解決した』というくらいの“地元制覇”を目指したいところですが、いずれは『地元密着型金融機関のモデルケース』としてさまざまな地方の皆さまに参考にしていただけるような存在になりたい」と語る嘉瀬氏。ベストを提供し続け、地元を“制覇”した暁には、FPMは全国にその名をとどろかせているかもしれない。