「ベスト」を目指して毎月見直すファンドの品ぞろえ

「良いもの」の定義は一概には難しいが、こと投信に関してはアナリストと契約するなど相当のリソースを割いている。

「セミナー運営がきっかけで知り合った吉井崇裕氏(イデア・ファンド・コンサルティング)の『ファンド職人』と呼びたくなるほどの専門性に惚れ込み、3年前に契約しました。主な目的は彼のノウハウを伝授してもらうことで、社員向け研修や『FPM IFAセレクトファンド』の選定、また、必要に応じて顧客応対に帯同してもらうこともあります」と嘉瀬氏が語るとおり、人材育成をはじめ吉井氏の活躍のシーンは多岐にわたるが、驚きなのはFPM IFAセレクトファンドの本数だ。

推奨度の高い「セレクト」、次点の「準セレクト」、設定直後など注視対象となる「モニタリング」の3グループ、各30~40本ほどがラインアップされており、総本数は100を超える。全てを入れ替えるわけではないが、セレクトについては吉井氏による検討が毎月なされるという。具体的には、国内株式であれば「スパークス・新・国際優良日本株ファンド」、先進国株式は「モルガン・スタンレー グローバル・プレミアム株式オープン」といった商品が並ぶ。

「とにかく最良のファンドを選んでほしい、と吉井氏には頼んでいます。投信はあくまで提案のパーツで、主役ではありません。ただ、個々のアドバイザーが『最良の提案』を組めるよう、選りすぐりのパーツをそろえているのです」。 “装備”となるパーツを常に最良に保つことで、提案の自由度と品質を両立させているのだろう。