年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がインフラや不動産、プライベートエクイティ(未公開株)といった「オルタナティブ資産」への投資を本格化させていく方針だ。データの収集や分析といった取り組みを加速させることで、複雑なオルタナティブを「見える化」し、運用体制を整備する。1月16日に開かれた記者会見で内田和人理事長が明かした。
GPIFはこれまで伝統資産中心の運用を手掛けてきた。基本ポートフォリオでは国内外の債券・株式にそれぞれ25%配分しており、これら伝統資産で278兆円(2025年9月時点)に上る運用資産のほとんどを占めている。一方のオルタナティブへの投資に関しては、2014年から手掛け始めて年々増加しつつあるものの、2025年3月時点で約4.2兆円にとどまる。こうした背景について内田氏は「オルタナティブはデータ面の制約が大きく、またリーガル面のチェックも煩雑・複雑化している」ことが要因のひとつであると説明する。
しかし今後はオルタナティブへの投資を本格化させていく方針だ。GPIFは2025年度から5年間の第5期中期計画において「体制整備やリスク管理及び超過収益の安定的確保の観点からの検証を継続的に行い、(中略)着実に取組を進める」と発表。伝統資産に対する超過収益獲得の観点からオルタナティブ投資を推進していくとしている。