妻が父に楯突く驚きの展開に
「お義父さん、それはちょっと、おかしくないですか?」
部外者の妻がいきなり、父に楯突いたのです。北海道の女性は単刀直入にものを言うタイプが多いと言われますが、妻はまさにその典型。父の話を聞いていて、妻なりに理不尽と感じたのでしょう。
そして、父に再考を迫ったのです。
横田家の継嗣は私であり、遠方に住んではいるけれど、それなりの役割を果たしてきました。さらに、これから先、横田家の名字やお墓を引き継いでいくのは私の子供たちになります。
そこに対する金銭的な手当てが多少はあってもいいのではないかというのが、まず1つ。
そして、妹は確かに母の介護には大きく貢献してくれましたが、そもそも今までの実家暮らしで享受した経済的なメリットも少なくなかったはずです。
家賃や光熱費、食事代、さらにお小遣いなどの金銭的援助などを合計したら、私や子供たちが受けた援助よりもはるかに大きいのではないか。妻が指摘したのは、その2点でした。
妻は母とやり取りをする中で、「40を過ぎても結婚する気が全くなく、家を出ていく様子もない」「家にお金は一銭たりとも入れてくれない」「年金生活者の私たちに『旅行資金が足りないから援助して』と言ってきて、しつこいので10万円ほど用立ててあげた」といった妹への愚痴もさんざん聞かされていたのです。