収入のある一家の大黒柱が亡くなった場合に、遺された家族が生活できるようにするための遺族年金。収入の少ない人が亡くなり、遺族となる人のほうが収入の多い場合でも遺族年金は支給されるのでしょうか。
扶養していた妻が亡くなった場合、遺族年金はどうなる?
会社員の卓斗さん(40歳)は妻の瑞季さん(37歳)、長男・稜さん(10歳)、長女・桃香さん(7歳)、次男・耀太さん(5歳)と暮らしていました。卓斗さんは昇進もして、給与も上がって年収800万円くらいになっていました。
一方、瑞季さんは、大学卒業後から勤めていた会社を7年前に退職。退職後は卓斗さんの扶養に入り、年金は第3号被保険者となっていましたが、時々パート勤務をしながら家計を支えていました。しかし、それまで元気だった瑞季さんが1年ほど前に急に体調を悪くして入院し、それから1年経って亡くなってしまいました。
卓斗さんは、稜さん、桃香さん、耀太さんとこれからどうやって生活していくか考えなくてはなりません。卓斗さんはこれから両親と共に生活することにして、家事のことや日常のことなどは頼れそうでした。「自分は毎日仕事だからな……日々のことは両親がいてくれて本当に有難い」と思います。
一方で、「これからの生活のためのお金が気になるな。自分に収入も貯蓄もあるけど、稜は将来私立の中学・高校に通うことも考えているから、このまま私立に行くと学費や受験のための塾の費用もかかるし……。桃香も耀太もどういう進路を選ぶかによって支出が変わりそうだ」と気になります。