「働かなければならない。でも…」舞さんが感じるプレッシャー

筆者は母親からさらに聞き取りをすることにしました。

すると、舞さんは比較的調子のよい時は軽い家事などを手伝ってくれることはあるそうですが、とても疲れやすく、横になって休んでしまうことも多いことが分かりました。

就労については「働かなければならない。でも体力も自信もない」といったストレスやプレシャーのせいか、意に反して体が震える、涙が出てくるといった状態になってしまい、就労は当分厳しいかもしれないとのことでした。

それらの内容をメモし終えた筆者は母親に言いました。

「今おっしゃったようなお嬢様のエピソードを出来るだけ沢山まとめていきます。その文書を医師にもご覧いただき、診断書の作成の際に参考にしてもらいましょう。お嬢様から同意が得られれば、私(筆者)が主導して請求までお手伝いすることができます。ご安心ください」

「それはとても助かります。長女にも事情を説明してみます」

月5万円の障害年金を獲得! 夫婦関係修復に向けた新たな一歩へ

面談後、舞さんから委任状を入手した筆者は、すみやかに請求に向けての行動を起こしました。家族からのヒアリングを繰り返し、医師に渡す参考資料と日本年金機構へ提出するための病歴・就労状況等申立書を作成。

その後、診断書などの必要書類を揃えた筆者は、障害厚生年金の請求を完了させました。

請求から3カ月が過ぎた頃。舞さんの母親から無事に障害厚生年金の3級が認められたとの報告を受けました。

そして、母親は舞さんの近況についても話してくれました。

舞さんとしては、いつまでも別居を続けるわけにもいかないので、まずは夫婦でのカウンセリングも検討してみたいとのことでした。カウンセリングを通して夫が舞さんの心情を理解しようと努力し、ちょっとした気遣いや言葉がけをしてくれるだけでも夫婦関係は改善するかもしれないからです。

「今度どうなるかは分かりませんが、長女のペースで一歩一歩進んで欲しいと思っています」

母親はそのように言いました。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。