63歳で届いた「ねんきん定期便」に抱いた疑問

そのような中で63歳を迎えた順一さんに「ねんきん定期便」が届きました。65歳からの老齢年金の見込額として「老齢基礎年金が75万円、老齢厚生年金が135万円、合計210万円」と記載されています。

「これ今受け取っている障害年金の額より少ないな……」「障害年金を受け取っていると、老齢年金は受け取れないと聞いている。毎年のように『ねんきん定期便』は届くけど、これって自分に関係あるのかな」と思います。

65歳まであと2年。順一さんは気になって、自分自身に関係があるかどうか確認するため、泉さんと一緒に年金事務所に行くことになりました。年金事務所で順一さんは、窓口の担当職員に「自分は既に障害年金を受け取っていますし、この『ねんきん定期便』に書いてある老齢年金って自分には関係ない話でいいのでしょうか?」と尋ねます。

すると「いえ、関係あります。障害年金を受けている順一さんは65歳になったら手続きがありますので、覚えておいてください」との回答がありました。さらに、職員から「65歳からの年金は今より増えますよ」との話もされました。

●思いがけない回答を得た順一さん。65歳になった時に順一さんにはどのような手続きがあり、年金額はどのように変わるのでしょうか? 後編【頑張って保険料を納めてきて良かった…事故を乗り越えて働く60代男性を救った「厚生年金加入のメリット」】で詳説します。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。