<前編のあらすじ>

関西地方在住の行田優芽子さん(仮名・40代)は、高校卒業後に派遣社員としてレジャー系企業で働くことになり、そこで教育担当となった男性と交際に発展。初めて彼の実家に訪れた際、行田さんは家の中の至る所に宗教的なものが置かれていることに気付き、思い切って彼に確認する。

彼から「ああ。俺も子どもの頃は母さんに連れられて通っていたけど、俺はもう信仰してないよ。それに母さんもきょうだいも、絶対に勧誘して来ないから大丈夫だよ」と説明を受け、安心する行田さん。

その後、彼と入籍して義家族と同じマンションに住むことになり、ついに恐れていた事態が起こる。義母から毎日のように呼び出されては、正座で聖書の復唱をさせられたのだ。

●前編:【「タメになるお話をしてあげる」義母に連日呼び出された女性が恐怖した義家族の「異常な言動」】

摂食障害

義実家で洗脳まがいの恐ろしい出来事を体験したあと、行田さんは摂食障害を発症し、持病の肝臓病を悪化させてしまう。それに伴い44㎏ほどだった体重が、5カ月ほどの間に80㎏台まで激増。就いたばかりの仕事も退職してしまった。

「私が義実家でひどい仕打ちを受けた日、彼は会社の研修で不在でした。また次、彼が仕事などで不在の時が来たらと思うと怖くて、私を苦しめました」

行田さんの変化に彼は気付き、心配してくれたが、行田さんは義母と義兄からの仕返しが怖くて何も言えなかった。

その後も行田さんは、義母からの呼び出しがあれば義実家に行った。義実家には義母の他に、自称“パニック障害”でニートの義弟(当時26歳)がおり、義母や義弟の機嫌を損ねると、罵倒されるようになった。