<前編のあらすじ>

世帯年収1500万円という高収入にもかかわらず、多額の借金を抱えて苦しむ中田さん夫婦。彼らの悲劇は、教育費や生活費の負担が大きくなり、キャッシングに頼ってしまったことから始まりました。

「今回だけは」という軽い気持ちで始めたキャッシング。最初はたった10万円という金額でしたが、その後も返済のために次々と別のキャッシングを利用する悪循環で、とうとう借金は500万円にまで膨れ上がってしまいました。

2人の子どもを私立中学・高校に通わせ、教育費の負担が大きかったのも借金の原因の1つですが、その後も生活水準を落とさなかった結果、ローン残高が増え続けてしまったようです。

●前編:【「老後が不安で仕方ありません」世帯年収1500万円なのに“借金生活”へ転落…50代共働き夫婦が抱える苦悩】

ぜいたくしているつもりはないのに…家計はなぜ赤字?

次に筆者は、ローン以外の家計状況を確認しました。夫婦2人の手取りを合わせると毎月約70万円あります。それでも毎月カツカツ、またボーナスで臨時費用や学費を支払っているため、貯蓄は全くできていません。支出割合の大きな項目を洗い出したところ、以下の費用が該当しました。

家賃 16万円
車維持費(駐車場代・ガソリン代・車検など込み)7万円
借金返済7.5万円
食費 15万円
ペット3万円
レジャー3万円
長男への仕送り6万円

中田さんご夫婦は「特に服も買わないし、物欲はないんですよね。ぜいたくはしないように心がけています」と言います。たとえば、子どもが食欲旺盛なため外食に行くなら食べ放題に行く。旅行は車で行って車中泊をする。また長男は一人暮らしをしているけれど、仕送りは6万円で我慢してもらっているなど、次々と例をあげてくれました。