老後破綻を防ぐために不要な支出を改善

確かに「ぜいたく」と聞くと高級バックやブランド品を買うイメージがあるかもしれませんが、ぜいたくとは必要以上にお金や物を使うことを言います。つまり、収入にあった支出でないなら、それはぜいたくにあたるのです。

その点で言うと「食べ放題だからぜいたくしていない」とは言い切れません。食べ放題でも家族全員で行くと1回1万円は超えます。年に1〜2回イベントとして食べ放題に行くのは良いですが、そもそも外食が日常化していることが現在の中田さんの家計に合っていないと言えます。また旅行も車中泊で費用を抑えていると言いますが、気軽に旅行に行ける環境が、さらに支出を増やしてしているのかもしれません。

また、長男の一人暮らしも必要かどうか考えないといけないでしょう。中田さんの自宅は千葉、大学は東京で通学に2時間かかるそうです。長男の希望で一人暮らしをさせているようですが、現在の家計ではそれを許せる状況ではありません。4年生にもなると、授業への出席日数も減る傾向にあります。長男に自宅からの通学を検討してもらう余地はあるでしょう。

中田さんは、最初にキャッシングを利用した時は「ちょっと怖かった」そうですが、今となっては、お金が足りないなら借りればいいという考えが身についてしまっています。しかし、「足りなければ借りる」という思考こそが、借金生活を抜け出せなくなる思考です。

本来は、収入の範囲で生活しないといけません。旅行など収入を超える支出を望むなら、まずはためないといけないのです。これができない限り、老後破綻は現実となるでしょう。

中田さん夫婦には、まずは支出項目を洗い出して不要な支出がないか確認し、ご自身で改善できそうなところを考えていただきました。