<前編のあらすじ>

美術通の白石まどかさん(仮名)は、ゴッホが大好きな小学4年生の娘・藍花ちゃんと、友人母子とともに都内のゴッホ展を訪れました。

しかし、入館待ちの列で子どもたちが美術談議をしていたところ、後ろに並ぶマダム風の二人組から「静かにして」と注意を受けてしまいます。その後、作品を鑑賞している最中にも暴言を吐かれてしまい……。

●「自分たちは大声で自慢話なのに!」ゴッホ展でまさかの悔し涙…名作に湧く娘にマダムが放った「最悪の暴言」

アート好きに育った小4の娘とゴッホ展へ

父が海運会社に勤務していた関係で、私は幼少期の6年間をヨーロッパで過ごしました。その時に両親から美術館巡りの楽しさを教えられ、オールド・マスターと呼ばれる中世後期から18世紀までの画家たちのスケール感のある歴史画に夢中になりました。

ヨーロッパでは近くの美術館や教会に行けば、有名画家の作品が見られたりします。帰国してオールド・マスターの作品を見る機会は減りましたが、その代わり、日本ではテーマに工夫を凝らした美術展が数多く開催されていることを知り、足を運ぶようになりました。

そんな私のDNAを受け継いだのか、小学4年生の娘の藍花も大のアート好きです。藍花は私と違って絵心もあり、本人の強い希望で小学校に入学したタイミングでジュニア向けのアートスクールに通い始めました。小学生になってからは、私と一緒に美術展を見にいく機会も増えました。

藍花の好きな画家はゴッホです。9歳の女の子にしては渋い趣味だと思いますが、独特の抽象表現や、その苛烈な人生も含めた人間らしさが好きなのだそうです。

ここ数年は都内で相次いでゴッホ展が開かれ、藍花と一緒に見に行っています。上野で開催中のゴッホ展には、藍花のアートスクールのお友達の優衣ちゃん母子と一緒に出かけました。

そこで出くわしたのが、私と同年代くらいの女性の二人連れでした。