再就職へ動き出すも、直面した厳しい現実

それからはとにかく行動です。なんと小池さんは約130社に応募しました。しかしなにがしかの返答があったのは77社。またそのほとんどが書類選考で落選という結果でした。求職活動はなんと1年にもおよびました。

「なぜなんだ⁉ これだけのキャリアなのに。やはり年齢の問題なのか……」

小池さんは現役時代の取り組みが評価されないように感じて落ち込んでしまいます。その後もハローワーク通いを続けますが納得のゆく就職先は見つかりません。そんな時、ハローワークで親しくなったキャリアコンサルタントの方がこんなアドバイスをくれたそうです。

「諦めないでください。必ず小池さんに合ったところが見つかります。例えば公務員に応募することもできるのですよ。受けてみませんか?」

それを聞いた小池さんは「公務員って60歳前後のシニアでも受けられるんだ!」と大変驚きました。キャリアコンサルタントの方に詳細を聞いてみると、「公務員募集は募集要項に合致するなら年齢ではじかれることはないので可能性はあります」とのこと。

それまで受検した民間企業では、明文化はされていないものの実情としては年齢がネックだと感じていた小池さん。年齢だけで判断されない公務員職に可能性を感じました。

「ここまで来たら、やるだけやってみよう!」

小池さんは早速準備を開始。首都圏の役所に20ほど申し込み、面接まで進んだところが3つありました。面接では今までのキャリアや身に付けたスキル・経験について詳細に心を込めて説明し、すべてを出し切りました。

●年齢がネックとなり就職活動が難航する中、ハローワークで見つけた公務員という全く新しい選択肢。やるだけやってみようと早速応募の準備を始めた小池さん。思いを込めて臨んだ面接の結果とは? 後編【定年直前でリストラ、難航する再就職。50代男性がどん底から“大逆転”を目指した結果…】で詳説します。