せめてやるなら対等に、または同等の役割分担を意識しよう

結婚後のことを見定めるのに、同棲をするというのは一つの賢明な判断だと思います。たまの数時間のデートとは違い、相手の本質を見極められるでしょうからね。

ですが、それはお互いさまであり、相手からも自分のことを深く見定められる点には注意が必要です。

本件でいえば、陽子さんも新一さんと一緒に家事を分担し、生活費を出し、貯金もすべきだったと思います。または1週間程度ごとに担当を代われば、彼も納得できた可能性が高かったはずです。結婚前の見極めだけなら、それで十分だったでしょう。

また、何も「家事を公平に分担」ということにこだわらなくてもいいかもしれません。私の知っているある夫婦は、金銭管理が苦手な夫に家事をメインで任せ、代わりに共働きの妻が夫婦でためた貯金を上手に資産運用で増やすことで、円満な家庭を築いています。「家のこと全般」を包括的にとらえて、得手不得手で役割分担するという考え方です。

陽子さんの件でも、新一さんに家事を任せるにしても、せめて自分も散財ではなく貯金に励み、(彼の分も含めて)資産運用に取り組む姿を見せていれば、結果は違ったかもしれません。

夫婦の形はさまざまですが、今どきの結婚は、どちらかが一方的に支えるものではなく「支え合い」が基本です。そしてそれを、双方向で示し続けていく必要があります。「結婚したら変わるから!」は、通じません。改めて「見られる視点」を意識しながら婚活に励みましょう。