①負担の中身を「見える化」する
満子さんが負担に感じていたのは帰省の費用。実際どれだけかかっているのか聞いてみると、満子さんの月収約23万円のうち、なんと3分の1を毎月の帰省費用に使っていました。
往復の新幹線代だけでなく、お土産も会社を休んだおわび用と、父がお世話になっている近所の方に毎回準備。これでは負担に思うのも無理ありません。
そこで軽減策の1つとして、飛行機利用を提案しました。大阪から神戸空港まで出向く手間はありますが、割引運賃をうまく利用できれば、半額程度まで旅費を押さえることが可能となります。また、航空チケットをカード購入することで、ポイントにてお土産代を捻出することもできるでしょう。
②家族と話をする
筆者が気になったのは、妹の洋子さんのこと。実家の茨城までは千葉に住む洋子さんの方が、よっぽど近い。父の満さんも「洋子はときどき帰ってくる」と言っていた。なのに、キーパーソンは満子さん。理由は何? 父の満さんだけでなく、洋子さんにも話を聞けたら負担軽減のヒントが得られそうです。
さっそく満子さんが「なぜ私なの?」と父に聞いたところ、驚きの事実が発覚。洋子さんが帰ってくるのはなんとお正月だけ。しかも、お年玉をもらったらさっさと帰ってしまい、普段は電話にもほぼ出ることはないと言います。
「だから、キーパーソンは私なのか……」
それでも役割分担できれば助かると、満子さんから洋子さんに電話をかけてみました。すると、「お姉ちゃんと違って、こっちは子どもがいて大変なのよ!」とキレ気味の返事。どうやら姉妹での介護はかなりハードルが高そうです。