父の葬式後に継母が口にした言葉に違和感

継母は専業主婦で、日常的な生活費はほぼ父の年金でやり繰りしているようでした。だから、突然父の口座が凍結されたら困るだろうと思い、注意喚起のつもりで口にしたのです。しかし、後になって私は、継母にこの話をしたことを深く後悔することになります。

地方ということもあり、父の施設代や介護保険の利用料は十分年金収入で賄えるものでした。従って、父の介護費用を特に負担をするわけでもなかったのですが、以前よりは頻繁に実家や父の施設に顔を出すようにしていました。とはいえ、2020年以降は新型コロナウイルスのパンデミックで、施設から「感染が拡大している首都圏の方は、面会を遠慮してほしい」という書面が届き、仕事にかまけて再び帰省する回数は減っていました。

父は2021年の夏に施設で亡くなりました。当日早朝に継母から電話があり、妻や子供と自家用車で施設に向かったところ、父は既に息を引き取った後でした。ここ数カ月は口から物が食べられなかったようでだいぶ痩せた印象でしたが、穏やかな死に顔から、天寿を全うしたのだなと思いました。

継母の言動に違和感を覚えたのは、父の通夜と告別式を終えた後でした。私の家族との会食の席で、継母がいきなりこう切り出したのです。

「隆史君、お父さんはああ見えて浪費家だったから財産はほとんどないの。だから、この家は隆史君に引き継いでもらうけど、預金類は当てにしないで」

●相続した家は変わり果てた姿に…!? 続きは後編【父の遺産で豪遊する継母…「ゴミ屋敷だけ」相続させられた息子の末路】で紹介します。

※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。