ミドル世代のミッションは家族の財産の管理と運用の戦略を作ること

親から財産を引き受け、かつ自身の財産は自身で形成し、そして将来は子世代へと財産を継いでいく――親からミドル世代へそしてミドル世代から子世代へと所有者が変わっていく家族の財産について、今、その重要な役割が期待されているのがミドル世代なのです。

「戦略」というと難しいイメージですが、本稿では、人生の目的地までたどり着く道のりを考えることを「戦略を作る」と位置付けます。

親の財産の戦略であれば、ミドル世代の子が親の人生の目的を理解して財産の管理と運用の戦略を考える支援をしていきます。親の目的地なので、親本位に戦略はデザインされなければなりませんが、高齢になる親がひとりで戦略を作ることは難しいでしょう。しかしながら、戦略作りが難しくても親は一定の財産を所有しているのが現実です。日本では高齢者に財産が偏重しています。親ができなければ子のミドル世代がその役割を担っていかなければなりません。

ミドル世代自身の財産について、それぞれが考える目的地にたどりつくには、財産の管理と運用をどうするか、その戦略を自身で作っていきます。戦略を誤ると子世代に負担をかけてしまうことにもなります。

ミドル世代の後半には、子の教育資金を担う役割が終了します。そして退職金というまとまった資金を得ることもあります。これから得る財産について、管理と運用の戦略を自身でどのように作っていくか、親の財産についての戦略と自身の戦略作りをあわせて行っていきます。

次回からは、ミドル世代が担う役割について具体的に触れていきたいと思います。

 

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