「地べたを這い回る貧困女子」から脱出

上田さんとの出会いから1年。生活はもちろん、自分自身の考え方や仕事に取り組む姿勢も大きく変わった気がします。1年前の私は奨学金返済のため生活費を抑えるのに必死でしたが、今は、自分のスキルやお金を使って収入を増やすことができているので、節約も必要な時に必要な分だけで済みます。5年先、10年先……といった将来の人生設計についても、少しずつ考えられるようになってきました。上田さんに前回、預貯金だけでは利息が付かないと愚痴ったのも、これからの人生を考えた時に今のペースでは十分な資金が用意できないと軌道修正の必要を感じたからです。

目先の資金繰りという大きな不安が消えたせいか、仕事でもデータの管理などで自分の強みを生かせるようになり、最近は「リケジョなのに」でなく「さすが、リケジョ」と言ってもらえることが多くなりました。そんな矢先、副業のライティングを通してやりとりした会社の担当者から、「うちに来ませんか」という誘いを受けました。聞けば、これから大型投資を予定していて研究所を設立する関係で、助手を採用する予定というのです。

いずれは転職も視野に入れていましたが、もう少し生活基盤が安定してからと考えていました。早速上田さんに報告したら、例によって即レスがありました。

「おめでとう!『チャンスは準備のできた者にだけほほ笑む』という名言、知っていますよね? 木下さんたち理化学系女子の神様みたいなキュリー夫人の言葉らしいですが……」

そうか、私、準備ができたんだと思うと、ちょっとウルウルしました。とはいえ、上田さんの支えがなければ、絶対に「地べたを這い回る貧困女子」から脱出できなかったと思います。その意味では、私にとっては上田さんこそが“神様”なのです。

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※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。