『M1 Finance』の登場が示唆する、ロボアドバイザーの未来は
個別ファンドでの投資を可能にするロボアドバイザーで、しかも(1)と(2)だけでなく(3)のリスク調整もやってくれるといいな、と思っていたところ、なんと最近アメリカ市場で登場しました。
『M1 Finance(M1ファイナンス)』というロボアドバイザーですが、Vanguard(バンガード)の低手数料インデックスETFを中心に使ってポートフォリオを組みます。長期投資用には、年号(ターゲット年:5年ごとに設定可)とリスクレベルの好み(高中低の3段階あり)の二つを選べば、ポートフォリオが決まり、その後のリバランスもまたターゲット年までのリスク調整も自動でされます。しかも、このサービスは無料です。
『M1 Finance』は自身をロボアドバイザーとは位置付けておらず、トレーディング、貸付、カード事業などまで含んだサービス提供しており、他の部分で利益を出すため、ロボアドサービスは無料で提供するとしています(もちろん、ロボアドサービスのみの利用もできます)。
『M1 Finance』の登場は、ロボアドバイザーとターゲット・デート・ファンドとの境界がだんだんとなくなっていくこと、そしてロボアドバイザーは、もはやそれ自体ではお金をとるようなサービスではなくなっていくことを示唆しているのではないかと感じています。
いずれにせよ、個人投資家にとって「価値があるかないか」が今後も厳しく吟味されていくのではないかと思います。