米国ロボアドバイザーの手数料は0.25%程度! その背景は

日本でもロボアドバイザーの人気が高まっていると聞きました。

ここアメリカでは、2008年にBetterment(ベターメント)という会社が初めてロボアドという新しいサービスを立ち上げ、早10年以上が経ちました。

人間に代わって“アルゴリズム”が投資アドバイスをしてくれるというこのサービスの登場は、アメリカにおいては2008年の金融恐慌が大きなきっかけとなっています。それまでは、人間のアドバイザーが投資アドバイスとマネジメントをするのが主流でした。日本ではラップサービスと呼ばれるのでしょうか、投資残高に対して決まったパーセンテージをアドバイス料金としてチャージするというものです。1%とか、1.5%とか、高いと3%というような手数料を支払うのが普通でした。

ところが金融恐慌で業界が大きく揺れ、投資ファンド自体のファンド手数料にはじまり、投資アドバイザーに支払うアドバイス料金まで、「本当に必要なのか」「払う価値があるのか」の吟味が厳しくなりました。

ファンド手数料のほうは、手数料の高いアクティブファンドから手数料の低いインデックスファンドへのシフトが進みました。

アドバイス料金のほうは、人間ではなくアルゴリズムを使うロボアドバイスが導入され、低コスト化が始まりました。サードパーティとして複数の会社のファンドを組み合わせるロボアドバイザー、金融機関が自社のファンドで組むロボアドバイザーなどいろいろなタイプが登場しました。

そもそも、「無駄な手数料を省き低コスト化する」という誕生の存在意義がありますので、日本のロボアドバイザーのような1%という高コストなものはアメリカでは生き残れません。現在、ロボアドバイザーの手数料レベルはおおむね0.25%程度です。