「iDeCoの受け取り方をどうするか悩んでいます。一括で受け取るべきか、分割で受け取るべきか、どちらのほうが得でしょうか」

そう相談に来られたのは、58歳の会社員・健一さん(仮名)。60歳で定年を迎え、その後は再雇用で65歳まで働く予定です。

iDeCoの受け取り方については「いかに税金を抑えるか」という視点で考えられがちです。しかし、税金の損得だけに注目すると、かえって不本意な結果になりかねません。

この記事では、健一さんのケースを例にiDeCoの受け取り方を考える際のポイントを整理します。なお、企業型DCの受け取り方についても税金や社会保険の基本的な考え方は同様です。

健一さんのiDeCoの受け取り方は4つ

まず、健一さんの状況を整理します。

退職金:約2000万円・60歳で受け取り(住宅ローン残高に充当予定)
60歳以降の年収:約480万円
iDeCo:60歳時点の加入歴18年、残高700万円見込み
※65歳まで毎月2万円拠出を続けると65歳時点で約980万円見込み
健一さんの年金額:年間約220万円・65歳から受け取り
健一さんの妻:54歳・年収300万円の会社員

健一さんのiDeCoの受け取り方としては、主に下記4つのケースを考えると比較しやすいでしょう。

1、60歳で一括受取
2、60歳から分割受取
3、65歳で一括受取
4、65歳から分割受取

ここで、判断のポイントとなるのは「税金」「社会保険料」「受け取った資金の使い道」の3つです。