<前編のあらすじ>

博樹には同期入社の百合子という付き合いたての恋人がいた。2人は初めての本格デートとして、百合子の希望であったイチゴ狩りに出かけることになる。

デート当日、イチゴ狩りを楽しんでいた最中、百合子がミツバチに驚いて転倒してしまう。博樹はとっさに笑みを浮かべてしまい、百合子の機嫌を損ねる。その後、評判のイタリアンで挽回を図るも雰囲気は回復せず、気まずいまま帰路につくことになった。

百合子をマンションまで送り届けた博樹は、別れ際にデート代の精算を切り出す。百合子は「最悪なデートの上にお金まで取るなんて」と激怒し、支払いを拒否してそのまま帰ってしまった。

●前編【「最悪なデートの上にお金まで取るなんて」イチゴ狩りデートの帰り際…彼氏の一言が招いた最悪の結末

百合子に拒まれる博樹

翌日の会社で昼休憩の時間を迎え、博樹は百合子に連絡をする。一緒に昼ご飯を食べようと誘う文面を送った。昨日の別れ方が最悪だったので、電話で話をしようと思ったのだが、百合子は出てくれなかった。

なので昼休憩の時間を利用して直接話をしようと思ったのだ。

「ごめん、無理。もう他の子と約束してる」

しかし返ってきたのは拒否の内容だった。

「昨日のことでちゃんと話をしたいんだ」

「やめて。職場に持ち込まないで」

そこから何度か説得をしたものの百合子の答えが変わることはなく、百合子はさっさと他の同僚とオフィスを出て行ってしまった。とりつく島のない百合子の様子に博樹は頭を抱えた。

当然職場でそんな話をすることはできず、博樹は仕事終わりに百合子の家を訪ねた。家ならばゆっくりと話をしてくれるだろうと思ったのだ。家の前にいることを告げて話がしたいと送ると、百合子も了承してくれて家に上がらせてくれた。

部屋に上げてもらうのは初めてだったが、その喜びは全くなかった。

リビングのちゃぶ台に対面して座る。博樹は百合子が出してくれたコーヒーに口をつける前に百合子に頭を下げた。

「昨日はごめん。いろいろと気分を害してしまったのは謝るよ」

「……昨日は確かに私もちょっと感情的になっちゃってたわ。私も悪いと思ってる。なかなか素直に言えなくてごめんなさい。わざわざ来てもらって申し訳ないわ」

百合子も謝罪の気持ちを言ってくれた。これで関係修復はある程度できたと博樹は感じた。