衝撃の指摘…教育資金は本当に2000万円必要なのか
最初に指摘されたのが、「教育資金は本当に2000万円必要ですか?」ということでした。
「そもそも教育費に絶対値はありませんよね? 幼児教室や習い事に通わせて、小学校や中学校から有名私立に入れて……といくらでもお金はかけられます」
川口さんによれば、実は日本経済と教育費は“逆相関”の関係にあるのだそうです。
「日本経済が長期のデフレに喘いでいる時も、実は、教育費はじわじわと上がっていました。インフレになった今の方が、国の少子化対策などでむしろ圧縮される傾向にあるんです」
川口さんの話は、私たちにとっては大きなサプライズでした。
例えば、給食費や高校までの授業料の無償化。児童手当や給付型奨学金の拡充。いずれも大きく動き出したのはここ数年で、大学生、中学生、小学生の子どもを持つ川口さんは、リアルタイムで世の中の変化を感じていたと言います。
「大学教育の無償化も進んでいますから、2000万円という目標値は高過ぎるように思います。あまりに高過ぎる目標はやる気を削いでしまうので逆効果です。それに、いくら節約を頑張っても収入から貯蓄や投資に回せる金額には限度があります」
川口さんが我が家に勧めてくれたのは、大きな資産のプールを作っていき、組み立て型の生命保険のようにライフステージに合わせた目的別に資金を振り分けていく“作戦”でした。教育費のピークの時期にはそこへの支出が増えますが、子どもが独立したら資金は私たちの老後資金やレジャーなどに振り替えられます。
「ただし、お2人は共稼ぎですから、長谷川家としての全体値はしっかり把握しつつ、税務的な面ではそれぞれの資産は名義を分けて管理しておくのが安心でしょう。NISAのつみたて投資枠の対象年齢が引き下げられますから、お子さんの名義で積み立てをするのも1つの方法です。家族全体でのNISAの非課税枠が広がり、0歳からスタートすれば最長で18年の長期運用で複利効果が期待できます。年間110万円までなら贈与税もかかりませんし、NISAの制度設計を考えれば、いわゆる“名義預金リスク(子ども名義の資産が実質的に親の資産と見なされ、親の相続が発生した際には相続財産に加算される)”も回避できるのではないかと思います」
