控除を受けながら、年金額を増やす方法

このままでは法子さんの老後は困窮してしまうことが予想されますが、佐藤さんは年金の繰り下げ受給などを検討し、働けるうちは収入を確保しながら将来の年金額を増やす選択肢があります。

その他、法子さんが厚生年金に加入できない働き方が続く場合は、自営業者やフリーターなど、国民年金の第一号被保険者が加入できる「国民年金基金」を検討する方法もあります。

さらに佐藤さんが法子さんの分の掛金を支払うことで佐藤さんの所得から社会保険料控除として差し引ける場合があり、税金をお得に法子さんの資産形成を行うことも可能です。

まずは法子さんの収入面、家計管理を行うための自立を促すこと、そして様々な手段を用いて不安を解決するためのマネープランを考えることが大事です。

親が高齢になっても子どもを扶養することは老後資金そのものを蝕むこともあります。

問題を先送りせず、「いつまでに、どこまで自立するのか」を具体的に話し合うことが不可欠で、時には突き放すような判断も必要な場面もあります。

親も子も共倒れになっては本末転倒です。それぞれが自立して生活することができることを考える必要があります。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。