東北地方在住の遠野夢子さん(仮名、40代)は主婦として毎日の食卓を支えています。ところが昨今の物価高から家計のやりくりに悩み、食費を削ることを考え始めました。

そんな中で出会ったのが「リボベジ(リボーン・ベジタブル)」でした。リボベジとは普段なら捨ててしまう野菜の根元や芯を水につけて再び成長させる方法です。

自分で育てた野菜を食卓に出した時には、節約以上の価値を得られたと話します。

●前編:「また値上がりしてる…」物価高騰にあえぐ40代主婦が発見、“捨てていたもの”を有効活用した意外な食費節約術

家庭菜園への挑戦と、予想外の「育てる喜び」

リボベジに手応えを感じた私は、次のステップとしてプランターでミニトマトやピーマン、なすなどの家庭菜園にも挑戦することにしました。ところが、これが思ったようには育たないのです。

虫に葉をかじられたり、水のやりすぎで根腐れさせてしまったり、初心者の私には試行錯誤の連続でした。苗代や土、肥料などのコストや手間もかかり、「これって節約どころか逆にお金がかかっているのでは……」と心が揺れることもありました。

それでも、毎日少しずつ変化する植物の姿を眺める時間は、忙しい日常の中での小さな癒しでした。そして夏に収穫を迎えたときには、みずみずしい野菜を自分の手で育て、それを口にできる喜びを、心から味わうことができました。