では改めてアメリカの主な経済指標を振り返っておきましょう。消費者物価指数は市場の受け止めとは裏腹に、食品・エネルギーを除いたコア、エネルギーや住居費を除いたサービス価格であるスーパーコアともに、5月以降3カ月続けて伸びが拡大しています。確かに9月の利下げにストップをかける内容ではありませんが、少なくとも9月に50bpの利下げが決定される可能性は非常に低いと考えられます(3ページ)。

 

 

また、アメリカの小売売上高は前月比+0.5%と6月から伸びが鈍化しています。ただし6月分は0.6%から0.9%へ上方修正されており、その前月から0.5%の伸びを記録しており、決して弱くありません。また、変動の激しい図中記載の4品目を除いたコア、物価の変動を除いた実質とも4月や5月に比べれば、個人消費の底堅さを示しています。やはり、現状では9月に50bpの利下げを必要とするほど消費が悪いわけではないようです。