貯蓄の目的は「老後の生活費」が最多

「何のために貯蓄をするのか」、その目的を聞いた内閣府の2025年の調査結果からは「老後の生活費」が最も多いことが分かる(複数回答)。6年前(2019年)と比較しても依然として最も多く、46.3%から53.6%に上昇している。

そのほかの貯蓄の目的には変化も見られる。「子供の教育費」のための貯蓄は減少し、「旅行」や「趣味」など自分の楽しみのための貯蓄が増えている。

貯蓄の目的

貯蓄の目的を表した図表
 
出所 内閣府「令和7年度年次経済財政報告」
 

貯蓄の目的ランキング(2025年)

1位 老後の生活費
2位 不慮の事態に備える
3位 決まった目的はない
4位 趣味に使う
5位 旅行等のサービス消費
6位 子供の教育費
7位 耐久財購入
8位 住宅購入
9位 遺産として残す
10位 その他

出所 内閣府「令和7年度年次経済財政報告」よりFinasee編集部作成

また、注目すべきは「決まった目的はない」と答えた人が6.7%から22.9%と大幅に増えている点だ。目的がはっきりしないまま将来への漠然とした不安から貯蓄を増やしている可能性がある。目的が定まっていれば必要な金額を計算しやすいが、一方で目的がないと必要以上に貯蓄に回してしまうこともあると調査では指摘している。年代別に見るとより詳しく傾向が分かる。

●前編「「満足に貯蓄できている人」はどのくらい? 現在の貯蓄が“まったく足りない”人は増えたか減ったか」