今日は雇用統計を控え、現在のマーケットとアメリカ経済の現状を整理します。

 

まず、先週のFOMC前後から見たドル円相場を振り返っておきましょう。

先週は約1年ぶりの利下げ再開を受け、FOMCの発表直後に145円台半ばまで急落しましたが、その後、反発しています。ドットチャートなどで示された利下げ見通しが市場予想ほどではなかったからです。

加えて、今週はアメリカの第3四半期実質GDPの伸び率が上方修正された上、新規失業保険申請者数が予想を下回り、ドル買いが活発化し、150円目前に迫る場面も見られました。一方、先ほど発表された個人消費支出物価指数の伸びが概ね予想の範囲内に留まった為、来週の雇用統計を控えてやや小緩んでいます。(スライド 2)

 

その個人消費支出物価指数ですが、目標とする2%を上回っており、インフレ率の低下にも歯止めがかかっています。また、エネルギーと住宅を除いたサービスインフレに持ち直しの動きも見られ、引き続きFOMC内で利下げに慎重なメンバーも複数残ることになりそうです。(スライド 3)