300万円を投資、順調に増えているように見えたが…
「私、フランスのファッションブランドのお店にいたでしょ。その時のご縁で富裕層を相手にしているヨーロッパの運用会社を知ってるの。莉子ちゃんママが興味あれば、そこの金融商品を紹介したいと思ってるんだけど」
聞けば、毎月、預けたお金の3%の利息が払い込まれるファンド(投資信託)があると言います。年利にすれば、なんと36%です。最初は、眉唾だと思いました。
しかし、瑠衣ちゃんママは「これは富裕層向けの特別なファンドなの。毎月、利息が入ってくるわけだし、貯金だと思えば悪くないでしょ」とぐいぐい押してきます。
瑠衣ちゃんママが「この人なら」と思った人だけ案内をしているとのことで、結菜ちゃんママもやっていると聞き、心のハードルが一気に下がったのでした。
翌週には瑠衣ちゃんママから指示されたウェブサイトで口座を開設し、最低預入額だという300万円を振り込んでいました。
サイトのマイページを見ていると、瑠衣ちゃんママの言う通り、300万円が309万円、318万2700円、327万8181円……と月末ごとにみるみる残高が増えていき、「なんだ、こっちの方がNISAなんかよりずっといいじゃない」と思いました。8月と9月にはオルカンが暴落したとかで、夫がぶつぶつ言っているのを聞いていたからです。
しかし、そんなうまい具合にはいきませんでした。
●その後、突然のウェブサイト閉鎖から始まる衝撃の展開――。憧れていた瑠衣ちゃんママの真の姿も明らかになります。後編【特別な投資話を信じた34歳専業主婦の末路…「本当に投資していたのかな?」涙の被害者を演じるママ友への疑惑】で詳説します。
※プライバシー保護のため、事例内容に一部変更を加えています。