<前編のあらすじ>
新潟県の米農家の跡取り娘・五十嵐愛子さん(仮名・36歳)は、弟の妻である帰国子女の義妹の行動に怒りを募らせています。
義妹は普段から田舎の農家を見下すような態度を取っていたにもかかわらず、米不足が叫ばれるようになると態度を豹変させました。人の好い母親に「実家にも分けてあげたいので、もう少し送っていただけませんか?」と頼み込み、今年だけで100kgを超える米を無償で送らせたのです。
その後、五十嵐さん宅にかかってきたある電話で、義妹のとんでもない目論見が判明します。
●前編:米農家の跡取り娘が激怒…令和の米騒動で豹変した義妹、お人好しの母親につけこんだ「許せない行動」
破天荒すぎる帰国子女の義妹
我が家は先祖代々の米作農家で、私は地元の農協に勤務していた夫と結婚し、両親の農作業を手伝っています。
私には年子の弟がいます。学校の成績が良かった弟は県内屈指の進学校を出て東京の大学に進み、国内の金融機関勤務を経て、今は外資系金融機関で働いています。農業は嫌いでないらしく田植えや稲刈りなど人手の足りない時は駆け付けてくれますが、それなりの収入もあるようで、田舎に帰って農業をするという選択肢はなさそうです。
何より、弟の伴侶がそんなことは絶対に許さないと思います。
義妹は、弟が新卒で入社した国内の金融機関の留学制度を使ってアメリカの大学院に通っている時に出会った女性です。日本人ではありますが、お父さんが商社マンで外国暮らしが長く、英語とスペイン語が堪能ないわゆる“帰国子女”で、彼女の破天荒な言動には何度も驚かされました。
我が家には結婚した年に弟と一度姿を見せたきり。それでも、両親は義妹のことを気にかけ、誕生日には毎年収穫された米から形のいいものを選りすぐり、袋詰めして送っていました。弟からは「いつもありがとう!」といったメールが届きましたが、義妹から直接お礼を言われたことは一度もありません。