日本人離れした振る舞いを繰り返す義妹

唯一気に食わないのが、あの義妹です。

弟が留学先のアメリカで知り合った義妹は商社マンの家庭に育ち、英語とスペイン語が堪能な帰国子女。アメリカの有名大学を卒業していて頭はいいのでしょうが、考え方も振る舞いも日本人離れしています。

弟夫婦がハワイで結婚式を挙げた時は、美脚を見せたかったのか派手なミニ丈のウエディングドレスで現れ、私たちの度肝を抜きました。結婚した年には弟と一緒に田植えの手伝いに来てくれたのですが、明らかにブランド物と分かるひらひらのワンピースにピンヒールを履き、長い爪にはラメの入ったネイルアート。当然、田植えなどできるはずもなく、田んぼに出ることもなく弟を残してさっさと帰りました。

以降は盆暮れの帰省時にも姿を見せないままです。ド田舎の古くてさびれた農家など、足を運ぶ価値もないと思っているのかもしれません。

それでも、うちの両親は義妹を大切にしてきました。義妹の誕生日が米の収穫期に当たることから、毎年、収穫した中から形のいい米を選りすぐって袋に詰めて送っていました。

弟からは「毎年ありがとう! 今年も出来がいいね」といったメールが届きますが、義妹が直接お礼の電話やメール、手紙などを送って寄越したことはありません。それどころか、私は恐らく、義妹が我が家の米を口にすることは一度たりともなかったのではないかと思っています。金融機関の企画部門に勤務する義妹は仕事の延長で外食も多く、家で食事の用意をする機会はほとんどないと聞いていたからです。