甥が孝行に合格…入学祝いが負担に

そんな私に2年前、心強い同胞が現れました。気楽な三男坊で独身生活を謳歌していた義弟が突然、ひと回りも年下の女性と結婚したのです。たちまち義姉のいじめの矛先は、娘のようなZ世代の義妹へと向かいました。しかし、義妹は私から見ても肝の据わった性格のようで、あまり気に留めていないようでした。

そんなタイミングで“事件”が起きました。

義兄と義姉の一人息子である甥が今春、地域でトップクラスの県立高校に合格しました。それ自体はおめでたいことなのですが、義両親から吉報を聞いた夫と私は思わず顔を見合わせました。

いくら入学祝いを包むのか。それが、我が家にとっては大問題なのです。

普通にネットで検索すれば、叔父から甥への高校の入学祝いはせいぜい2万円が関の山です。しかし、我が家の場合はそういうわけにはいきません。

義兄や義姉からすれば、甥は根本家の次期当主という位置付けです。その大事な次期当主が、地元の有名校に合格を果たしたのですから、“分家”の二男夫婦としてはそれなりの祝い品を持ってお祝いに参上しなければならないわけです。

甥に対しては、小学校も中学校も入学祝いに5万円を包んできました。「今度は高校生だし、10万円かなぁ」と夫がぼやきます。

甥への入学祝いは上納金に等しく、内祝いは一切なし。それどころか、義両親は気を遣ってくれますが、義兄夫婦からうちの娘に入学祝いをいただいたことは一度もありません。

甥より3歳下の娘も都内の私立小学校を卒業し、4月からは系列の中学校に進学します。入学金のほかに寄付も求められていますし、制服やカバンなど揃える必要もあり、我が家もそれなりに物入りなタイミングなのです。