結婚=子供は昭和の話。趣味や生きがいを探しておくのが「令和の老後生活」
今回はまず、とにかく義両親が残念でしたね。その立場にいる方は要注意です。
確かに昭和の頃なら、「3年子無きは去れ(結婚して3年たっても子供ができなければ離婚)」という言葉もあったように(令和の今、耳を疑いそうな言葉ですが……)、結婚したら子供はほぼ“当たり前”の価値観もありました。なので、ついそのように考えてしまう気持ちは分かります。ですが、今や時代が違うのです。
実際、国立社会保障・人口問題研究所の2021年「第16回 出生動向基本調査」によると、子供のいない既婚夫婦は、50年近く前の1977年には3.0%だったのが2021年には7.7%と、倍以上に増加しています。これは長年の不況や教育費の高騰、女性の社会進出などさまざまなことが理由ですが、ともかくまずは子供世代の事情や“多様性の時代”への理解が大事だと心得ましょう。
他方、孫をかわいがりたい気持ちも一般的に考えて自然なものですが、それに固執するのは問題であり、固執するのは「他がないから」ということかもしれません。特に本編の義両親のように、なまじ相応のお金があって働く必要がなく、金とヒマを持て余す方に多いかもしれません。
定年までに経済的に十分な老後準備をしてきた方でも、ぜひ再就職を検討するか、または別の趣味や生きがいを探しておき、家の外、つまり社会との接点を持ち続けましょう。