厚生年金に入っていたほうがよかった

夫婦に年齢差がある場合は以上のようなことが発生しますが、玲子さんは国民年金保険料の納付と合わせて付加保険料の案内もされました。

付加保険料を国民年金保険料に上乗せして払うことができ、その結果、65歳から付加年金が受け取れます。「1万6980円でも多いのにまだ払うの?」と思いますが、付加保険料は月額400円で、付加保険料の納付は任意です。

しかし、付加年金は付加保険料1カ月納付につき年間200円の付加年金が支給される計算です。つまり、2年以上付加年金を受給すると払った付加保険料以上の額が受け取れる計算で、60歳の前月まで58カ月分の付加保険料2万3200円の納付で、1万1600円の付加年金の支給となります。

「せっかく第1号被保険者になるなら付加保険料も納付するとよろしいのでは」との案内でした。

孝徳さんが65歳になって玲子さんは第3号被保険者から第1号被保険者に切り替える手続きを済ませ、とりあえず、今後国民年金保険料と付加保険料の納付をしていくことになりました。

「けど、やっぱり高いな。こんなに保険料がかかると分かっていたら、パート先の勤務時間増やして扶養から外れていたほうがよかったかも……」と思うようになりました。

それまで支出を抑えることばかりを考えていた玲子さん。保険料の支出はあっても、健康保険、厚生年金保険それぞれの保障の厚さなど社会保険に入ることのメリットも理解することになり、今から社会保険の加入ができないかを模索することにしました。

社会保険に加入するかどうかは、目先の支出のことだけでなく、将来のことも見据えて考えてみると良いでしょう。

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