次第に孤独がつらくなり、婚活を始める

離婚前から家族の誰からも相手にされない、素っ気ない態度をとられてきた実さんとしても離婚当初はスッキリした気分だったそうです。

ところが次第に、家は汚れが目立ち、自炊もできないので外食ばかりの生活、そして何より広い分譲マンションに一人という孤独感がつらくなってきたといいます。そこで彼は、離婚からおよそ1年後、婚活を始めました。

彼は早速、結婚相談所に登録しました。そうして何人かの女性を紹介してもらったものの、毎回、ダメになったそうです。それどころか時には、お相手女性からクレームが入ったこともあったといいます。彼はお見合い中、以下のようなことを言ったそうです。

・“女なら”子供を産むことが幸せでしょう
・“女なのに”普段は料理をしないの?
・“女だてらに”出世して、そんなに働いて大変だね

彼は何度も、アドバイザーから注意や指導を受けました。

しかし、彼にとってはごく当たり前のことで、何が悪いのか全く理解できなかったそうです。また彼自身は“男らしく”、お見合いでの費用(お茶代など)は全額出していたので、なぜ文句を言えるのかさえ分からず、むしろワケの分からない否定をされて、怒りしか湧かなかったと振り返ります。

彼はこのような婚活を半年ほど続けたのだそうです。時には婚活パーティーにも参加してみたそうですが、結果は同じ……。一方で、彼は女性関係で失敗が続いた経験がなかったらしく、少しずつ「もしかして……本当に俺が何か悪いのか?」と、思い悩むことが増えていきました。