離婚において財産分与という手続きが行われることは多くの方が知っていることだろう。離婚に関わる必須の手続きと言ってもいい。ただ、財産分与は一般的に「夫婦で半分ずつ財産を分ける制度」と言われるが、絶対に半分ずつというわけでもないのが実情だ。

今回は、財産分与にまつわる勘違いで“大失敗”してしまった女性の事例について紹介していこう。

竹下さん夫婦の離婚までの経緯

「私はあなたから財産分与で貯金の半分を受け取る権利がある!」

そう力説するのは友美恵さん(39歳・女性)。それに対して「はぁ? これは俺の金だ! ふざけるな」そう返すのは巧さん(42歳・男性)だ。

巧さんと友美恵さんは16年ほど前に職場での出会いをきっかけに結婚。だがしかし、交際期間が数カ月しかない状態での授かり婚だったこともあり、結婚後はライフスタイルの違いを理由に喧嘩が頻発。そんな中、近々子どもが中学校を卒業するため、区切りをつけるために夫婦で話し合って離婚することになった。

夫婦にとって前向きな離婚ということもあり諸々の条件がスムーズに決まる中、財産分与についてだけが決まらない。その理由は竹下さん夫婦の貯金の出どころにあった。