<前編のあらすじ>

金子さんは銀行員として長く働いてきましたが、節目になる50歳を目前にしてセカンドキャリアについて考え、行動を始めました。関連会社での仕事は続けつつも関心のある領域での活動を探し、最終的にNPO活動と一般社団法人での活動に取り組むようになります。

どちらも趣味に関連した活動なので楽しく続けることができ、次第に運営スタッフとしても活躍していました。そんな中、本業でも全く新しい仕事がスタートすることとなりました。

●前編:【海外勤務から帰国した銀行員男性「何か考えなくては…」44歳で直面したキャリアへの迷いとは】

新しい仕事で実感した「謙虚さ」の重要性

50歳で銀行を退職し、そこから始まった関連会社での仕事は、今までの仕事の延長とも言える法人相手のコンサルティング業務でした。そこも59歳になり他の関連会社に移ることになります。

次の関連会社での新しい仕事はなんと、金子さんにとって今まで経験したことのないものになったのです。直接個人に販売をするスタッフのマネジメント業務でした。

販売スタッフにはパートの年配女性も多く、最初は戸惑いもありましたが、コミュニケーションを重視するように工夫していきました。中でも毎日スタッフへの声掛けと会話を心掛け、芸能人の話や世間話のネタを日頃から仕入れておくことが良い人間関係の構築のポイントとなったそうです。

「上から目線で接すると嫌われてしまうので謙虚さも大切だ」と実感し、ここでの仕事もまた良い経験になっているとのこと。現役時代とは違う部分の脳を使っていて、それが本業以外の活動にも大いに役立っているようです。