夫の給料は「義母」へ渡っていた
意を決し彼に尋ねると、こんな答えが返ってきました。
「自分は梶田家の長子だから、稼いだお金は梶田家に納める必要がある。祖父や父もそうしていた」「毎月の給料やボーナスはほとんど母に渡しているので、新居の家賃や光熱費を払う余裕がない」
「何それ?」と思いました。
結婚前は日常の生活費はクレジットカードで払って義母が管理する口座から引き落とし、大きな買い物をする際は義母に相談して現金を受け取っていたようです。結果として彼個人の名義の貯蓄はなく、会社の財形貯蓄や企業型DCを利用している程度とのことでした。
まだまだあった…義実家の謎ルール
しかも、よくよく聞くと、梶田家には私の理解の斜め上を行くような決まり事が幾つもあったのです。彼の実家を訪れた際に私の寿司だけが並だったのもその1つで、嫁は跡継ぎを生むまで梶田家の一員と認められないのだそうです。
「それってお手伝いさんと同じってこと?」と尋ねると、目をそらされました。
一方で、結婚した義妹には梶田家から毎月10万円渡しているそうです。要は、日本の皇室で降嫁した内親王に渡される一時金のようなもので、家を出た娘も梶田家の品格を保てるように配慮しているのだとか。
「妹はちゃっかり全部自分の小遣いにしているみたいだけどね」と苦笑する彼を見て、どこまでお人よしなのかと腹が立ちました。専業主婦の義妹は10万円のお小遣いをもらって余裕しゃくしゃくなのに、わが家は私の手取り20万円余りの給料で生活費を賄わなければならず、毎月本当にあっぷあっぷです。