【解答】

B → C → A → D

 

いかがだろうか。

このクイズを解く鍵は、積立期の終盤にかけて価格が上昇したか、それとも、下落したかという点にある。詳しい計算は割愛するが、右肩上がりだったAはさておき、BとCは紆余曲折がありながらも、終盤にかけて価格が向上したことで、最終的に一括投資をしていた場合よりも高いリターンを獲得できた。一方Dは、最終的に価格が下落してしまったことがマイナスに作用した。

このように、投信積立では積立開始当初よりも、終盤期の成績が最終的なリターンに多大な影響を及ぼす。言い換えると、積み立てを止めるタイミングで価格が上昇していないと、報われないのである。

「新NISA」では、長期投資に適さないレバレッジ型と毎月分配型の投資信託のほか、個別株についても管理銘柄と整理銘柄は対象から外れる見込みだ。だからと言って、それ以外の商品をただやみくもに積み立てれば良いというわけでもない。

つみたてNISAの開始から5年。「新NISA」の開始を前に、有識者はもちろん、投資家ももう少し目線を上げるタイミングに来ているのではないだろうか。本連載では今後も、「新NISA」成長投資枠の投資戦術を取り上げていく。