ネットで発見したFPに思い切って連絡

独立系FP(ファイナンシャルプランナー)の上田さんに相談してみようと思ったのは、たまたま見かけたネットのニュース記事で、コロナ禍で奨学金返済に行き詰まった20代の男性の相談に対し、とても説得力のある改善策を提示していたからです。今の八方塞がりの状態でも、上田さんならきっといいアドバイスをくださるのではないか。そんなふうに思えたのです。

上田さんについていろいろ調べてみたところ、業界ではかなりの売れっ子であることが分かりました。ご自分の会社のウェブサイトがあり、問い合わせのできるコーナーも設けられていましたが、上田さんのような有名FPだとターゲットは富裕層で、私などは相手にしてもらえないのではないかという不安があり、1週間ほど逡巡していました。それでも、今のままでは何も変わらないと思い、えいやっと問い合わせメールを送ったところ、1時間もたたないうちに返信がありました。

「木下様 はじめまして、上田です。お問い合わせをいただき、ありがとうございます。私のFP相談の記事をご覧になったそうですね。実は、私も奨学金の返済に苦労した経験があります。ですから、木下様の置かれている状況や今のお気持ちが少しは理解できるつもりです。記事をお読みになってどう感じられたかは分かりませんが、私は万能の神ではないので、1回の面談で劇的に状況を改善できるとは思いません。しかし、木下様と一緒に、今の状況を少しずつ良くしていくお手伝いなら喜んでさせていただきます」

迷路の先に薄明かりが差したような思いで、メールを読んだ後、不覚にも涙が止まりませんでした。

●生活が劇的改善!“たった2つ”の提案とは… 後編へ続く>>

※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。