ローン完済、“無借金経営”で安心の老後に

それから3年。私も妻も、今は定年後継続雇用で働いています。収入は現役時代の3分の1程度ですが、家計管理に慣れてきたこともあり、何ら不自由を感じることなく「入ってくるお金で暮らす」ことができています。

何より大きいのは、退職金で全てのローンを完済して“無借金経営”となったことです。逆に毎月の家計に余裕が生まれ、高橋さんのアドバイスで低リスクの投資信託に積み立て投資を始めました。コロナ禍で米国を中心に株式市場が活況を呈したこともあり、残高が思いのほか多くなって驚いています。

高橋さんとは今も定期的に面談を続けています。妻が仕事を通して地方創生に興味を持ったと話したら、自身が関わるNPO(特定非営利活動)法人を紹介してくれ、今は夫婦で月2回は地方に出掛けています。おかげで初めて妻と一緒に取り組める対象を見付け、夫婦で協業する楽しさを知りました。妻もこちらの活動が面白いようで、茶道関係の友人とは距離を置くようになりました。地方の人の温かさに触れ、将来の移住という話も妻との間で出るようになりました。

そうした中で最近、高橋さんから自宅マンションの売却を提案されました。多くの顧客を抱えて忙しいはずなのに、私たちの“現在地”を的確に把握し、時宜を得た助言をしてくれるので本当に助かっています。マンションは2人暮らしには無駄に広いのに加え、都心だけに管理費や駐車場代も高いのが気になっていたので、この提案についても前向きに検討するつもりです。

先日、加藤君と久しぶりにゴルフに出掛けた際に高橋さんの話題になり、「高橋さんと出会えなかったら、我が家は今ごろどうなっていたか分からないよ」と感謝を口にしたら、加藤君から意外な話を聞かされました。「実はウチも高橋から『加藤さんは老後破産予備軍です!』とダメ出しされていたんだ」。照れ笑いする加藤君の姿に、少しばかり心が楽になるのを感じました。

それからしばらく、高橋さんのストレートな物言いの話で盛り上がりました。とはいえ、「やつは容赦ないからな」と顔をしかめる加藤君も、我が家も、高橋さんとは末永いお付き合いになりそうです。

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※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。