「資産運用を始めよう」と思ってはみたものの…

異業種交流会の後、何だか私1人が時代から取り残されているような気分になり、「起業は無理でもせめて資産運用くらいはやっておかないと」と考え始めました。少し前に「公的年金だけでは老後資金が2000万円足りない」というニュースがネットで話題になっていたことも思い出し、「このまま引きこもりのような生活を続けていたら、将来は今以上に悲惨な老後が待っているかも」と怖くなったのです。

毎月の給料は手取りで30万円に届くか届かないか程度ですが、職業柄夜遅くまで作業をすることが多くて滅多に飲みに行ったりしないのと、特にここ数年は結婚資金をためようと身の回りの物や食料品も無駄なものは極力買わないようにしてきたため、幸い、手元の預貯金は300万円ほどになっていました。しかし、いざ運用をしようと思っても、どこから手を付けていいのか皆目見当が付きません。

美術やデザインの知識を生かしてNFTに投資してみようか。いやいや、取引のしやすさや値上がり幅の大きさを考えれば、同じブロックチェーンでも暗号資産の方が良さそうに思える。とはいえ、NFTや暗号資産は投資のド素人から見るとまだまだハードルが高い面もあり、それなら、デザイン事務所の同僚がやっているFX(外国為替証拠金取引)や配当がもらえる個別株への投資の方が無難かもしれない。所長はワンルームマンション投資をやっていて「100%ローンが組めるから、頭金ゼロでも始められるよ」と話していたけれど本当にできるのだろうか――。

自分の周りにもたくさんの選択肢があったことに気付いた一方で、調べれば調べるほど頭の中が混乱し、「もう、わけ分かんない!」と危うく放り出しそうになりました。

そんな時、異業種交流会で出会った同い年の女性からメールが届いたのです。

●そのメールがきっかけで知り合った男性が… 後編へ続く>>

※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。