長期分散投資で世界経済の未来をキャッチする
「せっかくなので、代替案をお示ししてもいいですか」
笑顔でそう切り出した鶴田さんがパソコンのディスプレイに映し出してくれたのは、投資信託の説明資料でした。
世界経済はたえず好不況の波に揺れながら長い目で見れば成長を続けること、したがって世界的な分散投資の収支は一時的にマイナスに振れることがあっても20年のスパンで見ればプラスのリターンを期待できること、投資信託を上手に組み合わせれば世界中の株式に効率よく分散投資できること……。根拠となるしっかりしたデータと噛み砕いた説明で、長期分散投資の効果を理解することができました。こんな風に勧められたら、夫もきっと納得したことでしょう。
「中学受験も考えられているとのことですから、お子さんの教育費はちょっと多めに見積もったほうがいいですね。ご両親のこと、弟さんのことも、万一の事態を想定して、あらかじめどう対処するかを考えて、そのための予算を組んでおきましょう。今後の積立も含む投資信託への長期分散投資で、そこそこ手堅い将来設計が可能だと思います」
その後の対話を通じて作ってくださったライフプランチャート(これからのライフイベントとキャッシュフローを一覧できるもの)は、FPの手法と同じだなと思いました。でも「ターゲットは世界経済の未来です」と鶴田さんが胸を張る投資信託のポートフォリオは、IFAならではなのではないでしょうか。
説明が合理的で分かりやすいこと、透明性が感じられることもさることながら、アドバイスのきめの細かさにも感心しました。「税負担への目配りもおろそかにしちゃいけません」って、投資に絡む税制優遇制度についてもしっかり教えてくれました。FPもIFAもたぶん人によりけりなんでしょうけど、信頼できる方に巡り会えた私はラッキーだと思います。鶴田さんとは長いお付き合いになりそうです。
いずれにしても、「積立」といえば「貯金」か「保険」しか頭に浮かばなかった私が、投資信託で積立投資をするようになったのは、とてつもない進歩。本当に立ち直れるのはしばらく先でしょうけど、なんだか元気が湧いてきて、未来が少し楽しみに思えてきました。