◆「SCHD」ファンドの人気に衰え
前月は第4位にまで順位を上げた「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」が第7位にまで後退した。同ファンドは、「シュワブ・米国配当株式ETF(SCHD)」への投資を通じて「ダウ・ジョーンズ・USディビデンド100インデックス」(米国の時価総額が大きな高配当株100銘柄で構成する株価指数)に連動する運用成果をめざすファンドだ。2024年9月18日に新規設定され、2025年1月末には純資産残高が約1250億円になった人気ファンドだ。2024年12月末時点で過去3カ月の騰落率は7.6%と安定的な資産成長をめざすファンドとしては高いリターンをあげているようだ。この間、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は騰落率が15.6%と約2倍の値上がり率になっている。
米国の株式に同じように投資していても、成長株投資の性格が強い「S&P500」インデックスファンドと、配当を重視してじっくり収益を獲得することをめざす「SCHD」では当然値動きに差が出てくるものだ。この違いが理解され、その値動きの特徴等が理解されるまでには、数年の運用期間が必要になるのかもしれない。3カ月程度の短期間の成績だけではファンドの特徴はわからないだろう。今回、「楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)」への人気は衰えを見せているが、拙速にファンドの評価が出されてしまうことになると残念だ。
執筆/ライター・記者 徳永 浩