各販売会社が公開するデータをもとに、編集部独自の分析で投資信託の売れ筋を考察する連載。今回は、西日本シティ銀行の6月のデータをもとに解説。

西日本シティ銀行の投信売れ筋ランキングの2022年6月のトップは6月27日に新規設定された「九州未来ファンド」になった。その結果、前月トップの「のむラップ・ファンド(積極型)」が第2位に、第2位だった「のむラップ・ファンド(普通型)」が第3位になるなど、前月の順位が1つずつ繰り下がった。第4位には「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」、第5位に「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)」という順位だった。

 

九州に貢献する企業に投資する「九州未来ファンド」

西日本シティ銀行は福岡県・博多に本店を置く西日本フィナンシャルホールディングス傘下の地方銀行で、長崎銀行と西日本シティTT証券らとグループを作っている。売れ筋トップになった「九州未来ファンド」は、西日本フィナンシャルホールディングス傘下の銀行、証券が募集にあたった新ファンドだ。九州関連企業と高配当日本株を主な投資対象とした日本株アクティブファンドになる。九州関連企業とは、九州7県(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島)に本社、または、本社に準じるものがある企業、および、工場や店舗等があるなど九州経済に貢献している企業をいう。九州を営業地盤とする西日本フィナンシャルグループが、九州で活躍する企業に投資することを促す「ご当地ファンド」だ。

同ファンドは設定日の6月27日に12億36百万円だった純資産残高が7月18日時点で16億85百万円になった。この間の基準価額は設定時とほぼ変わらないため、設定日以降に日々少しずつ残高が増えていることになる。今後、パフォーマンスが伴ってくれば、人気ファンドとして定着することも期待される。