年代が上がるほど増加傾向にある貯蓄
世帯主の年齢別に家計の貯蓄や負債の状況を分析している最新版の調査結果が6月10日に発表された「令和7年版 高齢社会白書」(内閣府)にある。その結果によると、世帯主の年齢が高くなるにつれて1世帯当たりの純貯蓄(貯蓄から負債を差し引いた額)はおおむね増加する傾向が見られた。
特に注目すべきは60~69歳および70歳以上の世帯は、他の年代の世帯に比べて純貯蓄が大きいという点だ。長年にわたる収入と支出の差が積み重なった結果と考えられそうだ。以下、ランキング形式で年代別の貯蓄額、年間収入、持ち家率を見ていこう。
年代別 1世帯当たり貯蓄額ランキング:世帯主の年代が高いほど貯蓄額も高い
1位 70歳以上:2503万円(平均世帯人数/2.34人)
2位 60代(60~69歳):2432万円(同/2.61人)
3位 50代(50~59歳):1705万円(同/3.05人)
4位 40代(40~49歳):1208万円(同/3.63人)
5位 30代(30~39歳):825万円(同/3.62人)
6位 29歳以下:442万円(同/2.84人)
出所:内閣府「令和7年版高齢社会白書」よりFinasee編集部作成
ランキングから、年代が上がるにつれて貯蓄額が増加傾向にあることが分かる。若年層は老後に向けた計画的な貯蓄を早期に始めることが重要だ。様々な商品・サービスの価格上昇が進む現在、貯蓄だけでなく多様な方法で資産を増やすことにも視野を向ける必要があるだろう。