三菱アセット・ブレインズがまとめた2025年6月の公募ファンドの純資産残高は約115兆921億円で前月比約4兆7870億円増加した。純資産残高は2カ月連続で増加し、2025年1月時点の史上最大の約111兆5526億円を5カ月ぶりに更新した。「外国株式型」の増加額は約3兆7112億円で残高は約66兆7412億円と史上最高を更新した。また、「国内株式型」は純資産残高が約3877億円増加し、「複合資産型」も約3529億円の増加など、「国内債券型」(約22億円の減少)と「不動産投信型」(約42億円の減少)を除く資産クラスで純資産残高が増加した。
資金流入額は約5190億円と前月(約8100億円)より減少し、5カ月連続で流入額は減額したが、19カ月連続の資金流入超はキープした。資産別には「外国株式型」(約4830億円)、「複合資産型」(約800億円)の順に資金を集めた。三菱アセット・ブレインズは、「流入額上位ファンドでは、米国株式を主要投資対象とするファンドがパッシブ・アクティブを問わず順位を下げている。当月末にはS&P500種指数が過去最高値を更新するなど、米国株式市場そのものは堅調であるものの、前月同様、株価回復に伴う戻り売りや短期志向の投資家による利益確定売りが流出要因になったと推察される」と分析している。
◆資金流入額で米国株式ファンドが低調
流入額上位10ファンドでは、トップに単位型の「(早期償還条項付)野村ハイベータ日本株2506」が入った。新規設定額の1524億円は今年の最大規模であり、国内株式型ファンドとして過去3番目に大きな設定額になった。前月に資金流入額トップだった「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」(流入額1452億円、前月1620億円)は第2位に後退し、前月第2位だった「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(同1034億円、前月1420億円)は第3位だった「インベスコ 世界厳選株式オープン(ヘッジなし、毎月決算型)」(同1115億円、前月1029億円)に抜かれて第4位に後退した。
また、第5位に「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」、第7位にも「三菱UFJ純金ファンド」が入り、純金(ゴールド)への投資が人気化している。一方、資金流入額ランキングでトップ10の常連だった「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」や「iFreeNEXT FANG+インデックス」がトップ10から外れた。