各販売会社が公開するデータをもとに、編集部独自の分析で投資信託の売れ筋を考察する連載。今回は、野村證券のデータをもとに解説。

野村證券の投信売れ筋ランキング2025年12月のトップ2は前月と同様に「野村インデックスファンド・日経225(愛称:Funds-i 日経225)」、「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Dコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし)」だった。このトップ2は10月以来3カ月連続だ。第3位は前月第4位だった「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」、第4位には前月第5位だった「eMAXIS S&P500インデックス」、第5位には前月第8位だった「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)」が上がった。前月第3位だった「eMAXIS 日経225インデックス」は第6位に後退した。また、トップ10圏外から「のむラップ・ファンド(積極型)」が第7位に、「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Bコース(為替ヘッジなし)」が第10位にランクイン。前月第10位だった「東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)」は第9位に上がった。

 

2025年に活躍した「日本株」と「米国テック株」

12月の売れ筋は、2025年の成果に基づいて2026年を展望した投資家の考え方が反映された内容になっていると考えられる。前月に続いてトップに立った野村アセットマネジメントの「Funds-i 日経225」と第2位のフィデリティ投信の「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Dコース」は、3カ月連続でトップ2を堅持していることからもわかるとおり、2025年に成功したファンドといえる。12月末時点で過去1年間の収益率は「Funds-i 日経225」が27.96%、「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド Dコース」は17.51%だった。ともに4月に急落する場面があったものの、その後は基準価額が回復し、年末に向けて右肩上がりの展開になった。

12月においてもこの2ファンドの人気が衰えなかったことから、野村證券を使っている多くの投資家は、2026年にも国内株と、米国テクノロジー株(「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンド」の組み入れ上位銘柄はマイクロソフト、エヌビディア、アルファベット、アマゾン、メタ・プラットフォームなど)に引き続き注目していることがわかる。実際に、2026年1月の世界の市場の動きは、「日経平均株価」が1月6日に史上最高値を更新し、米国株式市場も「S&P500」が1月9日まで史上最高値を更新。また、欧州の英「FTSE100」やドイツ「DAX」も1月9日に史上最高値を更新している。1月上旬の動きを見る限り、12月に表れた投資家の期待を実現するようなスタートになった。

ただ、日本株も米国株も2025年まで3年連続で年率2ケタ成長の大幅高を演じてきた。米国ハイテク株の比率が高い「NASDAQ総合」は3年累計で122.06%高と2倍以上となり、「日経平均株価」も同92.91%高になっている。企業業績の裏付けがあるとはいえ、過去の経験則に照らせば、3連騰後の4年目は調整安になってもおかしくない。実際に米国株式市場では、2026年になって小売株やエネルギー株、住宅関連株などが上昇する動きがある。引き続きAI関連株が強いことも確認できるが、AI関連株以外に物色が広がっていることには注意を払いたいところだ。また、国内株についても10月22日に新規設定された野村アセットマネジメントの「野村日本バリュー厳選投資」が売れ筋トップ10から姿を消している。日本株全般に必ずしも強気の姿勢というわけでもないことがうかがえる。